2026年10月11日公開 / RentGo編集部
キャンピングカーレンタル事業の始め方|許可・個人での開業・料金設定と予約の運用

旅館やキャンプ場、アウトドア関連の事業者が、新規事業としてキャンピングカーのレンタルを始める例が増えています。個人で1台から始める人もいます。ただ、キャンピングカーも一般のレンタカーと同じ許可が必要で、普通免許で運転できる重さや、清掃・準備に時間がかかる点など、乗用車のレンタカーとは違う注意点があります。この記事では、許可の取り方から料金設定、予約から貸出までの運用まで、開業前に決めておくことを順番にまとめます。
1. 必要な許可と、個人で取れるか
キャンピングカーを有料で貸し出す事業には、道路運送法第80条第1項にもとづく自家用自動車有償貸渡業の許可が必要です。一般のレンタカーと同じ許可で、申請先は主たる事務所を管轄する運輸支局です。許可を受けると、車両を貸渡用(わナンバー)として登録できるようになります。
許可は個人でも取れます。法人の登記簿謄本の代わりに住民票などを添付し、欠格事由に該当しないこと、保険が基準の補償額(対人8,000万円以上・対物200万円以上・搭乗者500万円以上)を満たすことなど、法人と同じ基準で審査されます。許可を受けたら登録免許税9万円を納付します。標準処理期間はおおむね1か月ですが、運輸支局によって異なる場合があります。
申請書類や許可基準の詳細はレンタカー許可の取り方で解説しています。キャンピングカーで特に確認したいのは、次の章で扱う車種区分です。
2. 車両区分・免許・保険の注意点
2-1. 車種区分は登録の種別で決まる
貸渡自動車の車種区分は、自家用乗用車、自家用マイクロバス、自家用貨物自動車、特種用途自動車、二輪車の5つです。就寝設備や炊事設備などの構造要件を満たして8ナンバー(特種用途自動車)で登録したキャンピングカーは特種用途自動車、ベース車のまま登録したバンコンなどは乗用車や貨物車として扱います。申請する車種区分と、実際に登録する車両の種別を揃えておいてください。
8ナンバーの構造要件は、装備を外すと満たさなくなります。貸出のたびに設備が揃っているかを確認する手順を、返却時の点検に組み込んでおくと安心です。
また、自家用バス(乗車定員30人以上または車両長7mを超える車両)は貸し渡せません。海外製の大型モーターホームを検討している場合は、車両長を先に確認してください。
2-2. お客様の免許で運転できるか
2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満・乗車定員10人以下の車両です。それ以前に取得した普通免許は、取得時期に応じて準中型(5t未満に限る)や中型(8t未満に限る)として扱われ、運転できる範囲が広くなります。
トラックをベースにしたキャブコンには、車両総重量が3.5t前後の車両があります。車検証で総重量を確認し、3.5tを超える車両は「2017年3月12日以降に取得した普通免許では運転できない」ことを予約時に案内してください。貸出時には免許の種類と取得日を確認します。
2-3. 保険と補償の設計
キャンピングカーは車両価格が高く、架装部分の修理にも時間がかかります。休車期間が長くなりやすいので、NOC(ノンオペレーションチャージ)と免責補償の金額は乗用車より高めに設定する事業者が多い分野です。保険の考え方はレンタカー保険の選び方、NOCと免責補償の決め方はNOCと免責補償の決め方を参考にしてください。
3. 開業までの流れと初期費用
- 事業計画を立てる(台数、貸出拠点、駐車場、繁忙期の想定稼働)
- 車両と駐車場を確保し、保険の見積もりを取る
- 貸渡料金表・貸渡約款・実施計画などを作成し、運輸支局へ許可を申請する
- 許可後に登録免許税9万円を納付する
- 車両を貸渡用(わナンバー)として登録する
- 予約の受付方法を整え、予約受付を始める
初期費用で最も大きいのは車両費です。確実にかかる費用としては、車両費のほかに登録免許税9万円、レンタカー向けの任意保険、駐車場、寝具や清掃用品などの備品があります。宿泊施設やキャンプ場を運営している事業者は、既存の敷地を貸出拠点と駐車場にでき、宿泊とセットの企画も組みやすいのが強みです。
一般のレンタカーを含めた開業準備の全体像はレンタカー開業ガイドにまとめています。
4. 料金設定の考え方
料金表は許可申請の添付書類でもあるので、開業前に決め切る必要があります。キャンピングカーで決めておきたいのは次の5点です。
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 料金の単位 | 24時間単位か、1泊2日などの泊単位かを決める。泊単位でも、内部では「出発から何時間」で計算できる形にしておくと超過時の扱いが明確になる |
| 平日・休日・繁忙期 | キャンピングカーは週末と大型連休・夏休みに予約が集中する。平日を基準に、休日と繁忙期の料金を別に持つのが一般的 |
| 連泊 | 2泊目以降の日額を下げるか、最低利用日数を繁忙期だけ設ける。清掃と準備の手間は利用日数に比例しないため、短期利用ほど割高にしてよい |
| オプション | 寝具セット、キャンプ用品、ペット同乗、免責補償などを有料オプションにする。数に限りがある備品は在庫数を持つ |
| 清掃・準備時間 | 返却後の清掃、給排水タンクの処理、寝具の交換に時間がかかる。次の予約との間に準備時間を確保する |
繁忙期は予約が早く埋まるため、予約を何日先まで受け付けるか、キャンセル期限を何日前にするかも料金と一緒に決めておきます。キャンセル規定の作り方はノーショー・キャンセル対策で解説しています。
5. 予約から貸出・返却までの運用
5-1. 予約は自社サイトで受ける
キャンピングカーのお客様は、車内の設備や寝られる人数を見比べてから予約します。写真と設備、料金、空き状況を1つのページで確認でき、そのまま予約できる自社サイトがあると、電話やメールでの空き確認の往復が減ります。宿泊施設のホームページがあれば、「空車確認・予約」ボタンから予約ページへ移動させる形で始められます。自社サイトの作り方は自社予約サイトの作り方を参考にしてください。
5-2. 貸出時に免許を確認し、貸渡証を交付する
貸出時には運転者全員の免許を確認し、貸渡証を交付します。キャンピングカーでは、この時に車内設備の使い方(給排水、電源、ベッド展開)の説明が加わるため、受付時間は乗用車より長くなります。免許の確認や書類の作成に時間を取られないよう、記録の手間を減らしておくと説明に時間を使えます。
5-3. 返却後の清掃・点検と、年1回の報告
返却後は、清掃、給排水タンクの処理、寝具の交換、設備の点検を行います。わナンバーの車両は自家用の乗用車より点検の頻度が上がるので、点検と車検の予定は予約が入らないよう先に押さえておきます。また、許可を受けた事業者は毎年度、前年度の貸渡実績報告書を運輸支局へ提出します。点検の実務は整備管理と法定点検の実務、報告書は貸渡実績報告書の書き方で解説しています。
6. RentGoでキャンピングカーの予約受付を始める
RentGoでは、店舗ごとの予約サイトURLが発行され、既存ホームページの「予約する」ボタンにリンクを設定するだけで連携できます。車両は1台につき写真を最大10枚登録でき、車内設備の写真もお客様に見てもらえます。
料金は車両クラスごとに「利用時間と料金」の組み合わせを複数登録でき、料金表の時間を超えた分は「以後1日」「以後1時間」の単価で計算します。スタンダードプランでは、期間や曜日(祝日を含む)ごとのシーズン料金も設定できます。寝具やキャンプ用品は日額・定額の有料オプションとして販売でき、保有数を設定すれば在庫切れを防げます。予約ルールでは、返却後の準備時間(0〜180分)や予約受付可能期間、キャンセル期限を設定できます。
予約時にお客様へ確認する項目を自由に登録できるので、「車両総重量3.5t超のため、2017年3月12日以降に取得した普通免許では運転できません」といった確認を必須項目にできます。貸出処理を完了すると貸渡証のPDFを借受人へ自動でメール送付し、点検記録や車検・点検の予定、年度ごとの貸渡実績報告書のExcel出力も同じ管理画面で扱えます。
キャンピングカーの予約受付を、自社サイトで
RentGoなら、車両写真と料金、オプションを載せた予約サイトをすぐに用意できます。初期費用0円・月額4,980円〜・予約手数料0%です。
車両を登録して試す車両登録・店舗設定まではクレジットカードなしで試せます。予約受付を始めるときにプランを選択してクレジットカードを登録すると30日間の無料トライアルが始まり、期間終了後は自動的に有料プランへ移行します。
7. よくある質問
個人でもキャンピングカーのレンタル事業を始められますか。
始められます。自家用自動車有償貸渡業の許可は個人でも申請でき、法人の登記簿謄本の代わりに住民票などを添付します。許可基準(欠格事由に該当しないこと、保険の補償額など)は法人と同じです。
許可を取らずに、知人や旅行者へキャンピングカーを有料で貸してもよいですか。
業として有償で貸し出すには、道路運送法第80条第1項の許可が必要です。許可がなければレンタカーとして車両を登録できず、無許可の貸渡しは法令違反になります。
普通免許のお客様はキャンピングカーを運転できますか。
免許の取得日によって変わります。2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満・乗車定員10人以下の車両です。キャブコンには車両総重量が3.5t前後の車両もあるため、車検証で総重量を確認し、運転できる免許を予約時に案内してください。
1台からでも始められますか。
始められます。許可に最低台数の要件はありません。ただし、1台だと車検・整備や清掃の期間に貸し出せないので、繁忙期の予約を受ける前に整備の予定を空けておくことが大切です。
8. まとめ
キャンピングカーのレンタルには、一般のレンタカーと同じ自家用自動車有償貸渡業の許可が必要で、個人でも取得できます。開業前に確認したいのは、車種区分(8ナンバーかどうか)、車両総重量とお客様の免許、休車期間を見込んだ補償の3点です。
料金は平日・休日・繁忙期と連泊の扱いを分け、返却後の清掃と準備の時間を予約の間に確保します。予約は自社サイトで受け、免許の確認と貸渡証の交付、点検の予定までを1つの流れにしておくと、少人数でも繁忙期を回せます。
本記事の許可制度・免許区分は、2026年10月時点で国土交通省・各運輸局および警察庁が公開している情報をもとにしています。許可の取扱い・標準処理期間・必要書類は運輸局および運輸支局によって異なる場合があり、改正されることもあります。実際の申請・車両登録にあたっては、管轄の運輸支局等にご確認ください。RentGoの機能・料金は2026年10月時点のものです。