2026年5月16日公開 / 2026年8月31日更新 / RentGo編集部

レンタカー開業に必要なもの完全ガイド2026|許可・資格・開業資金と申請の流れ

レンタカー事業の開業準備を進める事業者のイメージ:書類と車のキー、ノートパソコンが並ぶデスク

「所有している車を活かしてレンタカーを始めたい」「観光地で1店舗から開業したい」という相談が、近年とても増えています。レンタカー事業は、ほかの自動車関連ビジネスに比べると比較的小規模から始めやすい一方で、許可(自家用自動車有償貸渡業許可)の取得が必須で、開業後も継続的な届出義務があります。本記事では、レンタカー開業に必要なものをチェックリストで整理したうえで、許可と資格の要否、保険の付保基準、開業資金の内訳と資金調達、個人事業主・法人・フランチャイズ加盟という開業形態の選び方、収支の考え方と失敗しやすいパターン、申請から貸渡開始までにかかる期間の目安までを、公的な一次情報をもとに順に解説します。

1. レンタカー開業の全体像

レンタカー事業とは、自家用自動車を有償で不特定多数に貸し渡す事業のことです。法律上の正式な区分は「自家用自動車有償貸渡業(じかようじどうしゃゆうしょうかしわたしぎょう)」で、開業には道路運送法第80条に基づく許可が必要になります。タクシーやバスのように運転者を付けて運送するわけではなく、車両だけを貸し出す事業であるため、いわゆる緑ナンバーの旅客運送事業とは制度が異なります。

紛らわしいのがカーリースとの線引きです。道路運送法第80条第1項のただし書きは「その借受人が当該自家用自動車の使用者である場合」を許可の対象外としています。借受人が車検証上の使用者として登録されるリースはこれに当たり、許可は不要です。一方、使用者は自社のまま短期間だけ貸し渡して料金を受け取る形態は許可が必要なレンタカーにあたります。マイカーを空いている日だけ他人に有償で貸す場合も、業として反復継続するのであればこの許可の対象です。

開業までの大きな流れは、(1) 事業計画と営業所・車庫・車両を決める、(2) 許可申請書類を作成して管轄の運輸支局へ申請する、(3) 審査(標準処理期間は概ね1か月)を経て許可を受ける、(4) 登録免許税9万円を納付する、(5) 車両を「わ・れ」ナンバーで登録し予約受付体制を整えて貸渡を開始する、という5段階です。

法人だけでなく個人でも開業できる点が、このビジネスの参入しやすさです。所有車両1台から副業的に始める事業者も実際に存在します。ただし「許可を取れば終わり」ではなく、開業後も整備管理や毎年度の実績報告といった継続義務があるため、開業準備の段階で運用まで見通しておくことが、息切れしない開業の前提になります。

2. レンタカー開業に必要なもの一覧

「レンタカー開業に必要なもの」を、必ず要るものと条件付きで要るものに分けて一覧にすると次のとおりです。ここに挙げたものが揃えば、許可申請から貸渡開始までの材料は揃っていると考えて差し支えありません。

必要なもの内容・押さえどころ要否
自家用自動車有償貸渡業許可主たる事務所を管轄する運輸支局長の許可。これがないと有償で貸し渡せない必須
営業所主たる事務所。自宅兼用も可(賃貸なら用途・契約条件を要確認)必須
車庫営業所に併設または近接した駐車場。距離基準は運輸支局ごとに異なる必須
貸渡用の車両1台から可。許可後に「わ」または「れ」ナンバーで登録する必須
任意保険対人8,000万円以上・対物200万円以上・搭乗者500万円以上が目安水準。車両保険も併せるのが一般的必須
貸渡料金表・貸渡約款料金体系と貸渡条件を定めた書面。申請書に添付する必須
貸渡しの実施計画事務所ごとの責任者、従業員への指導・研修計画、保険の加入計画、整備管理者(整備責任者)の配置計画を書く必須
登録免許税許可取得後に9万円を納付し、領収証書届出書を提出する必須
整備管理者使用の本拠ごとに、乗車定員11人以上のバスは1台以上、車両総重量8トン以上の大型トラック等は5台以上、その他の自動車は10台以上で選任・届出が必要条件付き
予約受付と貸渡記録の手段予約の受付方法、空車管理、貸渡簿・貸渡証の記録。開業初日から必要になる実務上必須

このうち準備に時間がかかるのが、営業所と車庫の確保、車両の調達、そして貸渡しの実施計画の作成です。逆に、資格の取得や試験の合格を待つ必要はないため、物件と車両の目処が立てば手続きは進み始めます。中古車を仕入れて貸し出すまでの実務は レンタカー車両の調達と「わ」ナンバー登録の流れ にまとめています。

3. 必要な許可・資格(自家用自動車有償貸渡業許可)

レンタカー開業で最初に必ず押さえるべきが、自家用自動車有償貸渡業許可です。申請先は、主たる事務所の所在地を管轄する運輸支局(輸送担当)になります。地域によって細かい運用が異なるため、最終的な要件は必ず管轄の運輸支局に確認してください。

3-1. 主な許可要件

  • 申請者・役員が道路運送法上の欠格事由に該当しないこと(許可の取消しから2年、1年以上の懲役・禁錮の刑の執行終了等から2年といった期間が経過していること)
  • 営業所、および営業所に併設または近接した車庫が確保されていること(車庫の距離基準は地域・運輸支局により異なるため要確認)
  • 貸し渡す車両すべてに自動車保険(対人・対物・車両・搭乗者など)を付けること
  • 貸渡料金表・貸渡約款を定めていること
  • 自動車運送事業類似行為(運転者付きの貸渡しなど)を行わない体制が計画に書かれていること

欠格事由は法人の役員まで見られます。代表者本人に問題がなくても、役員の一人が該当すれば許可されません。逆に言えば、道路運送法第80条第2項は「類似していると認める場合を除くほか、許可をしなければならない」と定めており、要件を満たせば下りる性質の手続きです。許可基準と添付書類の細部は レンタカー許可の取り方(許可基準・必要書類・実務) に条文単位で整理しています。

3-2. 「資格」は不要、ただし整備管理者は条件付きで必要

レンタカー開業そのものに、特別な国家資格は必要ありません。一定の実務経験や試験合格を求められる旅客運送事業の運行管理者のような資格は、貸渡業には設けられていません。開業台数の下限もなく、1台から始められます(ただし自家用マイクロバスの貸渡しには、他車種で2年以上の経営実績が求められます)。ただし、1つの事務所に乗用車(乗車定員10人以下)を10台以上配置する場合は、道路運送車両法に基づき整備管理者を選任し、選任した日から15日以内に運輸支局へ届け出る必要があります。

台数の基準は車種の区分ごとに違い、乗車定員11人以上のバスは1台以上、車両総重量8トン以上の大型トラック等は5台以上で選任義務が生じます。乗用車だけで運営する場合の判定ラインが10台目ということです。整備管理者になれるのは、一級・二級・三級の自動車整備士技能検定に合格した人、または同種類の自動車の点検・整備・整備の管理に関して2年以上の実務経験があり地方運輸局長が行う整備管理者選任前研修を修了した人です。レンタカーは自家用自動車にあたるため外部委託も認められています。判定は事業者単位ではなく使用の本拠ごとに行うため、2拠点で6台ずつなら義務は生じず、1拠点に12台を集約した時点で発生します。

小規模開業で9台までなら選任義務はありませんが、車両の点検整備義務そのものは台数に関係なく事業者に課されます。点検の区分と記録の保存は レンタカーの整備管理と法定点検の実務 で解説しています。

3-3. 保険は許可の条件になる

見落とされやすいのが保険です。任意保険は「入っておいた方がよいもの」ではなく、許可の条件そのものです。国の通達で示される目安水準は次のとおりで、これを下回る内容では許可が下りません。

  • 対人賠償: 1名につき8,000万円以上(無制限が望ましい)
  • 対物賠償: 1事故につき200万円以上
  • 搭乗者傷害: 1名につき500万円以上

これは下限の目安で、実務上は対人・対物とも無制限に設定する事業者が多くなっています。レンタカーは不特定多数のドライバーが運転するため自家用車より事故率が高く、保険料も割高です。補償設計とNOC(ノンオペレーションチャージ)・休車補償の考え方は レンタカー保険の選び方 にまとめています。

4. 開業資金と初期費用の目安

前章までの「必要なもの」を費用とともに整理すると、次の表のようになります。全国一律で金額が決まっているのは登録免許税9万円だけで、それ以外は地域・車種・調達方法で大きく変動します。以下は小規模開業(自家用車・中古車を数台)を想定した目安です。

項目内容費用の目安
登録免許税許可取得後に納付(全国一律)9万円
許可申請の代行行政書士に依頼する場合(任意。自分で申請も可)数万円〜十数万円程度
車両自社所有・中古購入・リースなど1台あたり数十万円〜(中古活用なら圧縮可)
保険レンタカー向けの任意保険(料率は一般より高め)1台あたり年間数万円〜十数万円
営業所・車庫自宅兼用も可(用途・契約条件は要確認)0円〜(賃借なら賃料相当)
予約管理システム予約受付・台帳・自社予約サイト月額数千円〜(初期費用0円のSaaSあり)

許可申請そのものは、登録免許税9万円が確実に必要なコストで、申請手続きは自分で行えば代行費用はかかりません。一方で、書類作成や運輸支局とのやり取りに不安がある場合は、行政書士に代行を依頼する事業者も多くいます。判断の分かれ目は、後述する貸渡しの実施計画を要求された粒度で書けるかどうかです。書類の不備は補正のやり取りで審査期間を延ばすため、開業日を先に決めている場合は代行を使う判断も合理的です。

小規模開業では、車両と保険が金額の振れ幅の大きい費目です。すでに所有している車両を活用し、営業所・車庫を自宅で兼ねられれば、初期投資はかなり抑えられます。ただし保険料は契約した時点で稼働にかかわらず発生する固定費であり、台数を増やすほど整備コストとあわせて線形に積み上がります。開業時点で「何台で、どの稼働率なら回収できるか」を試算しておくことが重要です。

車両の調達方法は、初期費用と月次コストのどちらを重くするかの選択です。すでに所有している車を充てれば追加の車両費はゼロですが、車種と台数を選べません。中古車の購入は初期費用がまとまって出る代わりに、償却後は保有コストだけになります。リースは初期費用を平準化できますが、月々の固定費が積み上がり、稼働が落ちた月にそのまま効いてきます。稼働の見通しが立たない開業初期は、まず手元の車と中古車で小さく始め、稼働率が読めてから増車する方が、資金繰りの失敗を避けやすい進め方です。

4-1. 開業資金の調達手段

自己資金だけで足りない場合の代表的な選択肢が、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、融資限度額は7,200万円、返済期間は設備資金20年以内・運転資金10年以内(いずれも据置期間5年以内)とされています(2026年8月時点の公庫公表情報)。ほかに自治体の制度融資や創業補助金もありますが、いずれも適正な事業計画の提出が前提です。融資の可否以前に、後述する収支の考え方を自分の数字で組み立てておくことが必要になります。

5. 開業形態の選び方(個人事業主・法人・FC加盟)

許可の要件は個人でも法人でも変わりません。どちらで申請しても手続きの流れは同じで、添付書類が住民票か登記簿謄本(履歴事項全部証明書)かという違いが中心です。そのうえで、開業形態の選択肢は実務上3つあります。

5-1. 個人事業主として始める

最も初期コストが小さい選び方です。法人設立の費用と手間がかからず、所有している車と自宅の駐車場をそのまま使えれば、確実に発生する費用は登録免許税9万円とレンタカー向け任意保険が中心になります。1台・副業から始める場合の要件と仕組み化は 1台から始める副業レンタカー で詳しく扱っています。

5-2. 法人として始める

法人設立の費用と時間はかかりますが、法人契約の需要(企業の代車・出張利用など)を取りに行く場合や、融資・リース契約で与信が問われる場合には有利に働きます。ただし欠格事由は役員全員が対象になるため、共同で立ち上げる場合は申請前に全員の確認が必要です。

5-3. フランチャイズに加盟する

ブランドと開業ノウハウ、車両調達ルートをまとめて使える選択肢です。ゼロから集客を組み立てる負担は減りますが、加盟金・ロイヤリティが継続的にかかり、料金設定や車種構成の自由度は下がります。なお、加盟しても許可は自分の事業として取得するのが基本で、予約受付や貸渡記録といった日々の運用は自社側に残ります。どの形態を選んでも、許可・保険・整備・記録という枠組みは変わらないと考えてください。

6. 収支の考え方と失敗しやすいパターン

「レンタカー開業は儲かるのか」は最も多い質問ですが、立地・車種・稼働率で振れ幅が大きく、一般化した利益率を当てにすると判断を誤ります。代わりに、自分の数字を入れて確かめられる形にしておくのが実務的です。売上と費用の構造は次のように分解できます。

月間売上 = 保有台数 × 日額単価 × 月間稼働日数

月間利益 = 月間売上 −(保険料 + 点検整備費 + 車庫・営業所費 + 車両の減価償却またはリース料 + 決済・予約システム費 + 広告宣伝費 + 人件費)

この式で先に決まるのは費用側です。保険料・車庫代・リース料は稼働がゼロでも出ていきます。したがって「損益分岐に必要な月間稼働日数」を開業前に出しておけば、想定が甘いかどうかはその時点で分かります。日額単価は近隣の同クラス車両の公開料金から取れるので、稼働日数だけが読みにくい変数になります。

開業後につまずくパターンは、おおむね次の3つに集約されます。

  • 資金計画の甘さ: 車両を先に増やして固定費が膨らみ、稼働が追いつかず運転資金が尽きる
  • 集客の後回し: 許可の取得に集中して、開業日に予約が入る導線が用意できていない
  • 車両管理と記録の不備: 点検の実施漏れや貸渡記録の欠落が、事故対応や年度末の実績報告で表面化する

とくに2つ目は、開業準備の順序で防げます。許可が下りてから集客を考え始めると、貸渡開始から最初の予約までの空白がそのまま固定費の持ち出しになります。Googleビジネスプロフィールの登録や自社予約ページの公開は許可待ちの期間中に進められるので、審査の1か月を準備に充てるのが合理的です。集客チャネルの組み立ては レンタカー店舗のWEB集客(MEO・Googleビジネスプロフィール) で解説しています。

7. 申請書類と開業までのスケジュール

許可申請から開業までは、次の5ステップで進みます。標準処理期間は概ね1か月ですが、申請が集中する時期や書類不備があるとさらに時間がかかります。

期間の目安として、事業計画と営業所・車庫の確保に1か月前後、申請書類の作成に2〜4週間、運輸支局の審査に約1か月、許可後の登録免許税の納付と「わ」ナンバー登録に2週間前後を見ておくと、準備開始から貸渡開始まで3か月前後になります。物件探しや車両調達が難航すれば半年近くかかることもあります。逆に、営業所と車庫を自宅で兼ね、車両も手元にある場合は、書類作成と審査だけなので2か月弱まで縮みます。

ステップ1. 事業計画・営業所・車庫・車両を固める

営業所の場所、車庫、開業時の車両構成、料金プラン、保険の方針を決めます。この段階で許可要件(欠格事由・保険・営業所と車庫)を満たせるかを確認しておくと、後の申請が滞りません。

ステップ2. 申請書類を作成する

主な提出書類は、自家用自動車有償貸渡許可申請書、貸渡料金を記載した書類(貸渡料金表)、貸渡約款、宣誓書、事務所別車種別配置車両数一覧表などです。法人は登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、個人は住民票を添付するのが一般的です。様式や添付書類は運輸支局ごとに細部が異なるため、管轄の運輸支局の手引きを必ず参照してください。

ステップ3. 管轄の運輸支局へ申請・審査

主たる事務所を管轄する運輸支局長あてに、書類一式を提出します。書類審査が行われ、要件を満たしていれば、概ね1か月程度で許可が交付されます。不備があると補正対応で期間が延びるため、申請前のセルフチェックが結果的に最短ルートになります。

ステップ4. 登録免許税を納付する

許可を受けたら、登録免許税として9万円(全国一律)を納付します。納付後は、領収証書を貼り付けた「登録免許税領収証書届出書」を運輸支局の窓口へ提出します。納付期限が定められているため、許可後は速やかに対応してください。

ステップ5. 「わ・れ」ナンバー登録と開業準備

貸渡に使う車両は、レンタカー用途を示す「わ」または「れ」ナンバーで登録します。並行して、必要なら整備管理者を選任し、予約受付・台帳・貸渡証や約款の整備を進めれば、貸渡開始の準備が整います。

8. 開業後に必要な運用体制

レンタカー事業は、許可を取って終わりではありません。開業後に継続的に必要となる体制を、開業前から見込んでおきましょう。

8-1. 整備管理者の選任(10台以上)

1つの事務所に乗用車(乗車定員10人以下)を10台以上配置する場合、道路運送車両法に基づき整備管理者を選任し、選任した日から15日以内に運輸支局へ届け出る必要があります。9台までは選任義務はありませんが、定期点検整備や日常点検といった車両管理の責任は、台数にかかわらず事業者にあります。

8-2. 毎年度の貸渡実績報告

レンタカー事業者は、毎年度、前年度分の「貸渡実績報告書」と「事務所別車種別配置車両数一覧表」を、主たる事務所を管轄する運輸支局長あてに提出する義務があります。提出期限は毎年度5月31日が一般的です(地域により案内が異なる場合があるため要確認)。日々の貸渡データが整理されていないと、報告書作成のたびに膨大な集計作業が発生します。様式ごとの記入内容と集計の実務は 貸渡実績報告書の書き方 で解説しています。

8-3. 予約受付と貸渡管理の仕組み化

開業後すぐに必要になるのが、予約受付・空車管理・貸渡記録の運用です。電話やメモだけで運用するとダブルブッキングや記録漏れが起きやすく、結果として実績報告の精度にも影響します。開業初日から予約管理の仕組みを整えておくことが、少人数運営を破綻させないための実務上の要点です。

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9. 小規模で始める場合の予約管理システムの選び方

1台〜数台規模で開業する場合、いきなり高機能・高額な基幹システムを導入する必要はありません。小規模開業で重視すべきは、(1) 初期費用が低く無料で試せること、(2) 空車状況がひと目で分かること(ダブルブッキング防止)、(3) 自社予約サイトをすぐ公開できること、(4) 貸渡実績の集計が自動化できること、の4点です。

Excelやスプレッドシートでの台帳運用は初期費用がゼロで始めやすい一方、台数が増えるとダブルブッキングや集計の手作業が一気に重くなります。開業時に予約管理SaaSを選んでおけば、後からの移行コストをそもそも発生させずに済みます。比較の観点は別記事で詳しくまとめています。

関連記事: レンタカー予約管理システム比較2026 / レンタカーのExcel管理はもう限界 / 個人事業主向け予約システムの選び方

10. レンタカー開業のよくある質問

レンタカー開業に許可は必要ですか?

必要です。自家用自動車を有償で貸し渡す事業は、道路運送法第80条に基づき国土交通大臣(実務上は主たる事務所を管轄する運輸支局長)の許可(自家用自動車有償貸渡業許可)が必要です。

個人でもレンタカーを開業できますか?

個人でも開業できます。法人・個人を問わず、許可要件(欠格事由に該当しない、車両に保険を付けるなど)を満たし、運輸支局の許可を受ければ事業を開始できます。

レンタカー開業に資格は必要ですか?

レンタカー開業そのものに資格試験や実務経験の要件はありません。求められるのは欠格事由に該当しないことと、書類上の要件を満たすことです。ただし1つの事務所に乗用車を10台以上配置する場合は、整備管理者(自動車整備士技能検定1〜3級の合格者、または同種類の自動車の点検・整備・整備の管理に関する2年以上の実務経験と選任前研修の修了者)の選任が必要になります。

レンタカーは何台から開業できますか?

最低台数の定めはなく、1台から開業できます。すでに所有している車を使い、自宅を営業所兼車庫にできれば、確実に発生する費用は登録免許税9万円とレンタカー向け任意保険が中心になります。ただし自家用マイクロバスの貸渡しには他車種で2年以上の経営実績が必要です。

レンタカー開業までどのくらい期間がかかりますか?

許可申請の標準処理期間が概ね1か月で、その前の事業計画・営業所と車庫の確保・書類作成、許可後の登録免許税の納付とわナンバー登録を含めると、準備開始から貸渡開始まで3か月前後を見込むのが現実的です。物件探しや車両調達に時間がかかる場合はさらに延びます。

整備管理者の選任はいつ必要になりますか?

1つの事務所に乗用車(乗車定員10人以下)を10台以上配置する場合、道路運送車両法に基づき整備管理者の選任と運輸支局への届出(選任した日から15日以内)が必要です。9台までは選任義務はありません。判定は事業者単位ではなく使用の本拠(配置事務所)ごとに行います。

レンタカー開業にはどんな保険が必要ですか?

許可の条件として、自賠責保険に加えて一定水準以上の任意保険が求められます。国の通達で示される目安水準は、対人賠償が1名につき8,000万円以上、対物賠償が1事故につき200万円以上、搭乗者傷害が1名につき500万円以上で、これに車両保険を加えるのが一般的です。実務上は対人・対物とも無制限に設定する事業者が多くなっています。

11. まとめ

レンタカー開業に必要なものは、自家用自動車有償貸渡業許可、営業所と車庫、貸渡用の車両、許可基準を満たす任意保険、貸渡料金表・約款・実施計画、そして登録免許税9万円です。法人・個人を問わず1台から参入でき、特別な国家資格も不要ですが、開業後の整備管理者選任(10台以上)や毎年度の貸渡実績報告といった継続的な義務まで含めて計画することが重要です。準備開始から貸渡開始までは3か月前後を見ておくと無理がありません。

収支は立地・車種・稼働率で大きく変わるため、他社の利益率をそのまま当てにせず、保険料・車庫代・車両費といった固定費から損益分岐の稼働日数を先に出しておくことが、資金繰りの失敗を避ける最短の方法です。あわせて、許可待ちの1か月を集客の準備に充てておくと、貸渡開始からの空白期間を短くできます。

小規模からの開業ほど、予約受付と貸渡管理を最初から仕組み化しておくと、その後の運用負荷と実績報告の精度が大きく変わります。RentGoは月額4,980円〜・初期費用0円・30日無料トライアルで、車両を登録するだけでガントチャート式の貸渡予約表と自社予約サイトを即日公開できる、レンタカー特化のクラウド予約管理システムです。開業初日から予約受付を始めたい事業者は、まず無料トライアルで実際の運用イメージを確かめてみてください。

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本記事は2026年8月時点で国土交通省・地方運輸局等が公開している自家用自動車有償貸渡業(レンタカー事業)に関する一般的な情報をもとに構成しています。許可要件・必要書類・車庫の距離基準・保険の付保基準・各種報告の提出期限・登録免許税の取り扱いは、地域や管轄の運輸支局、制度改正により異なる場合があります。融資制度の条件は日本政策金融公庫が2026年8月時点で公表している内容によるもので、実際の適用可否と利率は審査により決まります。本文中の収支の考え方は計算の枠組みを示したもので、収益を保証するものではありません。開業の意思決定にあたっては、必ず管轄の運輸支局および各サービスの最新の一次情報をご確認ください。本記事は法務・税務上の助言を行うものではありません。